私は、もともとコツコツ続けるのが得意な人間ではありません。毎日少しずつ積み上げることに憧れはあっても、気分に波がある。勢いがある日は進められても、そうでない日は止まってしまう。何かを始めるたびに、「自分は継続に向いていないのかもしれない」と感じることもありました。
それでもこれまで、英検準1級、仏検準1級、簿記3級・2級、FP2級と資格を取り続けてこられたのは、根性があったからではありません。むしろ逆で、根性に頼るやり方では続かないと早い段階で気づいたからだと思っています。必要だったのは、毎日完璧に頑張ることではなく、頑張れない日があっても前に進める形を先に作ることでした。
コツコツできないことは、欠点ではない
コツコツできる人を見ると、つい自分と比べてしまうことがあります。毎日同じペースで勉強できる人、少しずつでも止まらず進められる人。そういう人を見るたびに、「自分には継続力がない」と感じてしまう。けれど、継続の形は一つではありません。毎日淡々と積み上げるのが合う人もいれば、期限がある方が集中できる人もいます。
大事なのは、「自分はどちらのタイプか」を知ることです。コツコツできないなら、それに合ったやり方を探せばいい。毎日少しずつ進める方法が合わないからといって、努力できない人間というわけではありません。必要なのは性格を変えることではなく、自分の特性に合う戦略に切り替えることです。
私が一番使ってきたのは、「締め切り」という仕組み
私が資格勉強で繰り返し使ってきた方法は、とてもシンプルです。勉強が整ってから申し込むのではなく、先に試験を申し込むこと。先にお金を払い、日程を確定させてしまう。すると「やるかどうか」を考える余地がなくなります。やるしかない状態ができると、気分に左右される余白が減っていきます。
FP2級を受けたときも、私は入院中に試験を申し込みました。準備が万全だったわけではありません。でも、そこで先に日程を決めたことで、退院後に迷わず動ける状態ができました。締め切りは、意志の弱さを責めるためのものではなく、動き出すための外側の力として使うと、とても心強いと感じています。
締め切りが効くのは、「判断」が減るから
締め切りがあると、人は「やるかどうか」ではなく、「何をどこまでやるか」を考えるようになります。この違いは大きいです。資格勉強が止まりやすい人の多くは、勉強内容で止まる前に、その日の入り口で止まっています。今日はやるべきか、まだ間に合うか、もう遅いか。そうやって迷っているうちに、時間だけが過ぎてしまう。
でも、試験日が決まっていると、その迷いが減ります。期限があることで、今やる理由が自然に生まれる。これは自分を追い詰めるというより、決断の負担を減らしてくれる仕組みだと思っています。
「損をしたくない気持ち」も、味方になる
受験料を払うと、多くの人は「無駄にしたくない」と感じます。この気持ちは、見方によっては後ろ向きに思えるかもしれません。けれど、人が動く理由は前向きなものだけではありません。損を避けたい、無駄にしたくない、せっかく申し込んだのだからやっておきたい。そういう気持ちも、立派な推進力になります。
大切なのは、きれいな動機だけで進もうとしないことです。「やる気があるからやる」だけではなく、「もう申し込んだから進める」という状態も、十分に実用的です。
短期集中型には、短期集中型の戦い方がある
私は、だらだら長く続けるより、期限が近い方が集中しやすいタイプです。だからこそ、自分に合う資格も、試験回数がある程度多く、数週間から数ヶ月で区切って進められるものが中心でした。FPや簿記のように、ある程度スパンを切って取り組める資格は、自分の性格と相性がよかったと思っています。
コツコツできない人が無理に「毎日淡々とやる人」の真似をすると、途中で息切れしやすくなります。それよりも、自分は締め切りがある方が動けるのか、短期集中の方が合うのかを知っておく方が、ずっと前に進みやすい。継続とは、ひたすら我慢して同じペースを守ることではなく、自分に合うリズムを見つけることでもあると思います。
コツコツできない人に必要なのは、自分を責めないこと
何かが続かなかったとき、人はすぐに「自分の意志が弱いからだ」と考えがちです。でも、本当に見直すべきなのは性格ではなく、仕組みの方かもしれません。毎日1時間が無理なら5分にする。家では進まないなら場所を変える。気分に左右されるなら、締め切りを先に作る。そうやって方法を調整していけば、継続はもっと現実的なものになります。
コツコツできないことは、恥ずかしいことではありません。ただ、毎日同じ力で走るやり方が合わないだけです。自分に合う進み方を見つけられれば、それでもちゃんと積み上げていくことはできます。
まとめ
コツコツできない人が資格を取り続ける理由は、才能があるからでも、意志が特別強いからでもありません。意志に頼らなくても動ける仕組みを先に使っているからです。私が使ってきたのは、たとえばこんな方法でした。
- 試験を先に申し込む
- 期限を作る
- 迷いを減らす
- 短期集中で走れる資格を選ぶ
もし今、自分は継続に向いていないと感じているなら、責める前に方法を見直してみてください。性格を変えなくても、戦い方を変えることはできます。