FPの勉強を考えたとき、意外と答えが見つからないのが「3級と2級、結局どこまでやればいいのか」です。
3級と2級は何が違うのか。
2級のほうが重いのは分かるけれど、何がどう重くなるのか。
仕事で使わないなら、3級だけで十分なのか。
この記事では、この3つの迷いを順番に整理します。
結論から言うと、3級と2級の違いは、難易度や受検資格だけではなく、同じ6分野をどこまで深く・具体的に考えられるようになるかにあります。
先に一言で整理。3級は全体像、2級は判断できる段階
細かい制度の話に入る前に、まず全体像だけ押さえておきます。
3級は、お金の制度や仕組みの全体像をつかむ入口です。
2級は、同じ分野をもう少し具体的に、数字や比較を含めて判断できるようになる段階です。
「別のことを学ぶ」のではなく、「同じことを、どこまで自分で考えられるようにするか」が変わる。そう捉えると、どちらから始めるかも考えやすくなります。
分野が増えるのではなく、同じ6分野が深くなる
ここがいちばん誤解されやすいところです。
FP技能検定は、3級も2級も学ぶ分野は同じで、次の6分野です(出典:日本FP協会)。
- ライフプランニングと資金計画
- リスク管理(保険)
- 金融資産運用
- タックスプランニング(税金)
- 不動産
- 相続・事業承継
2級になっても、新しい分野が増えるわけではありません。
違いは分野数ではなく深さです。
3級は各分野の「概略の知識」を広く押さえる段階、2級はより詳細で実務寄りの内容に踏み込む段階です。
各分野で、何がどう重くなるのか
「深くなる」と言っても抽象的なので、生活者目線でいくつか例を挙げます。
ライフプランニング
3級では、年金や社会保険を含めた人生のお金の全体像を理解することが中心です。
2級では、それを踏まえて、可処分所得やキャッシュフロー表のように、数字に落として考える要素が入ってきます。
金融資産運用
3級は、預金・債券・株式・投資信託といった商品の特徴を知る入口です。
2級は、ポートフォリオの考え方など、組み合わせて判断する視点に踏み込みます。
不動産・相続
3級は、基本のルールや仕組みを知る段階です。
2級は、そのルールをどう活用するか、どう判断するかの要素が増えます。
まとめると、3級は「広く知る」、2級は「数字で考える・比較する・判断する」の色が強くなる、という違いです。
2級までわかると、生活の中で何が変わるか
「難しい知識が増える」だけなら、生活者にはあまり意味がありません。
2級まで学ぶ意味は、生活の判断の解像度が上がることにあります。
- 保険を見直すときに、すすめられるままではなく、比較の軸を自分で持てる
- 住宅ローン・教育費・老後資金を、別々ではなくつなげて考えやすくなる
- 税金や控除を「なんとなく」ではなく、仕組みから理解しやすくなる
仕事で使う資格として見る人もいますが、生活の中でも、「よくわからないまま決める」場面を減らしやすくなるのが2級の学びです。
仕事で使わないなら、3級で十分か
ここは、はっきり書いておきます。
暮らしの中で、家計・保険・税金・老後の基本を整理したいだけなら、3級でも十分意味があります。
3級は2級の下位版ではなく、生活者にとっては、それ自体で価値のある入口です。
全体像がわかるだけでも、お金の不安は「漠然とした重さ」から「何を見ればいいか」に変わります。
そのうえで、次のような人には、2級まで学ぶ意味がつながってきます。
- 比較や判断まで、自分の頭で考えられるようになりたい
- 保険や住宅ローンなど、大きな決断を控えている
- 学んだ知識を、資格としても形にしておきたい
「生活に役立てたいならまず3級でも十分。もっと判断までしたいなら2級」という整理で考えると、無理なく決めやすくなります。
制度上の違いは、ここだけ押さえれば十分
制度面の違いも、コンパクトに整理しておきます。
3級は「どなたでも受検できます」とされていて、入口として受けやすい位置づけです(出典:日本FP協会ガイドブック)。
一方で2級には受検資格があり、3級FP技能検定の合格者、FP業務に関して2年以上の実務経験がある人、AFP認定研修の修了者などが対象です(詳細は日本FP協会の試験要項)。
なお、FP技能検定には日本FP協会と金財(金融財政事情研究会)の2つの実施団体があり、学科は共通で実技が異なります。この違いは、FP試験は日本FP協会と金財どっちで受ける?違いと選び方で詳しくまとめています。
試験時間と問題数にも、深さの差が表れている
学ぶ深さの違いは、試験の形にも表れています(出典:日本FP協会)。
- 学科:3級は90分・60問、2級は120分・60問
- 実技:3級は60分・20問、2級は90分・40問
同じ60問でも学科の時間が長く、実技は問題数が2倍。
2級のほうが、考える量・処理する情報量が増えることが、ここからも見て取れます。
次に読むなら、ここから分けると進めやすい
ここから先は、3級で進めるか、FP2級まで視野に入れるかで分けると進めやすいです。
まず3級から始めたい方
3級も、最初の教材はテキスト1冊と対応する問題集1冊で十分です。
FP3級テキストと問題集は何を選ぶ?独学で最初に揃える教材で選び方を整理しています。
まず独学で始めたい方
教材を最初に増やしすぎないことが大事です。
FP2級のテキストと問題集は何を選ぶ?独学で最初に揃える教材を先に読むと整理しやすくなります。
問題集・過去問・模試の違いがまだ曖昧な方
勉強を始めたあとに止まりやすいポイントです。
FP2級の過去問・問題集・模試はどう使い分ける?独学で迷わない進め方をどうぞ。
独学より講座のほうが向いていそうな方
一人だと止まりやすいなら、最初から講座を比較するのも自然です。
FP2級の通信講座を比較。独学で止まりやすい人に合うのはどれかにまとめています。
まずは始め方の全体像を見たい方
FP2級 何から始めると進みやすいかから読むと、最初の一歩が整理しやすくなります。
まとめ
FP3級と2級の違いは、分野の違いではなく深さの違いです。
- 3級も2級も、学ぶのは同じ6分野
- 3級は、お金の制度や仕組みの全体像をつかむ入口
- 2級は、同じ分野を数字で考え、比較し、判断できるようにする段階
仕事で使わないなら、3級でも十分意味があります。
そのうえで、生活の中で比較や判断まで自分で考えたいなら、2級まで学ぶ価値があります。
いきなり決めなくても大丈夫です。
まずは、自分は「全体像を知りたい」のか、「判断まで自分でできるようになりたい」のかを分けるところからで十分です。
そもそもFP3級を受ける意味から整理したい方は、FP3級は取る意味ある?暮らしのお金を整える入口と考えるもあわせてどうぞ。
続ける仕組みを形にしたい方へ
やる気に頼らず続けるには、書き出して見える形にするのが近道です。
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